メソチャンホンポ

記録や思い出、ひとりごと

Punk Fantasy BOSS CAT〜シャルル・ペロー「長靴をはいた猫」より〜

大我くん、初主演舞台おめでとうございます!

 

大我くんが初めて主演をするなら、ミュージカル舞台かな、となんとなく思ってたのでストレートプレイと知った時びっくりした。長靴をはいた猫のストーリー自体もろくに覚えてなかったのだけれど、結局そのままなんの知識も入れずに観劇した。

私みたいな長靴をはいた猫初心者でもちゃんとわかるストーリー構成になってて、話もわかりやすくてありがたかった。

 

主演が決まってからステージ誌やテレビ誌で高田くんと2人だったり、大我くんひとりでたくさん雑誌に載って、今まで以上に雑誌買うのが追いつかないくらい色んなところに載ってるのが嬉しくて、改めて「主演」のすごさを感じた。

 

〈話の感想〉

 

大我くんもブログに書いていた「チャンスは、それを見逃さなかった者にとってだけチャンス」というセリフ、これは次男に対してだけじゃなくてこの物語の中の猫にとっても「粉挽き職人の父親の死」はチャンスだったのかなと思った。「他の兄弟が養ってくれるし地位も名誉も興味がなく、ベーシックインカムが確立されて何もせずにぼや~っと考え事に耽っていられればそれで良い」といったふうに最初は乗り気じゃなかった次男をその気にさせて、物語の中でもずっと次男にいい暮らしをさせる、という名目で動き回り自分の地位を上げることが目的だったんだろうな、たぶん

 

全体的に言い回しが良い意味で古臭くて、現代的ではない雰囲気が寓話的で良かった。王様のところにうさぎを献上するシーンの、「この度は、御目通りが叶いまして、恐悦至極に存じます」とか。

 

「猫には9つの命があって、9回生き返れる。でも、その前の記憶はなく、今は何回目なのかもわからない。でも、死への恐怖はない。恐怖はないというか、死ぬことについてなど、そもそも考えない」という猫と、前世の記憶もなく、今の人生が何回目なのかもわからず、「死」の概念がない人喰い鬼オーガは似てる者同士なのかな、と思った。

 

最終的に猫はオーガをうまく言いくるめて鼠に変身させて食べて領地を手に入れ、王様から「オーガ侯爵」という名前をもらう。

その前のシーンで人喰い鬼オーガは死んでもまたどこかで「人喰い鬼オーガ」という概念は生き続ける、ドラキュラが死んでもまた別の場所でドラキュラが生き返るように、と話していたのだけれど、この展開が猫に食べられた死んだオーガ侯爵が、猫の中でまた概念として生き続けているという意味で、猫自身はオーガのように永遠の命を手に入れたということなのか、それともただ名前が偶然同じだったレベルのことなのかがよくわからなかった…

 

〈大我くんについて〉

 

大我くんが主演だからって大我くんが出ずっぱりというわけではなく、5人で作っているお話、という感じがしてよかった。

初日にパンフレットを見たとき中身も見た目もおしゃれで中の写真も好みで、いいんですかこんなに…良くて…という気持ちになった。初めての主演舞台でこんなオシャレなパンフレットなんて…すごい…

 

7/8昼公演はなぜか小道具のベルが壊れてたり、大我くんが噛む回数や、セリフ飛んじゃった部分もあって、大我くん、裏で落ち込んでないといいな…と思ったのでなんだか印象的です。

長台詞もたくさんあって、覚えるの大変だったんだろうな…最後の挨拶で約3ヶ月この作品と向き合ってと話してて、横アリ終わってからほぼずっとこの舞台に向き合ってたんだなと。

東京公演はぎこちなくて、初日なんて特に客席からの反応が全然ない時もあって不安になることもあっただろうけど最後まで大我くんがニコニコしながらステージの上で演じきる姿を見られてよかった。

毎公演、カテコの後に下手の袖にひとりで立って地声で「ありがとうございました!」って深々と長い時間お辞儀してから、手を振って帰っていくのが素敵でした。

 

そして今日の7/22夜の千穐楽で、大我くんが泣いちゃって。私は新規なので、大我くんが舞台の上で演技じゃなしに泣いてるのを初めて見た。最後のシーンの長セリフくらいから目が少し潤んでるように見えて、カーテンコールが始まって真ん中に立って話そうとした瞬間に顔がぐしゃって泣き顔になって口押さえて震えた声で「本日は本当に、ありがとうございました」って、途切れ途切れに言う大我くんを見て私もめちゃくちゃ泣いた。最近SixTONESの早泣き選手権の比じゃないくらいすぐ泣ける…

出てきた時は笑顔だったのに、真ん中に立って話そうとした途端糸が切れたみたいに泣いちゃって、終わって安心しちゃったのかな…

 

わたしの見る限り、大我くんはステージの上ではいつも堂々としてて、演技にも脆い部分は全然感じさせない(と思う)。

けど、2015年のエリザで声が出なくなって休演した時とか、後にシアガの連載で話してたスーベニアの時にどうしていいかわからなくて、ベッドの中で毎晩泣いていた話とか、今回のカテコで「している最中は苦しいんですけど、終わったらまたやりたいなって思うのが演劇かな、と思ってるので」みたいなことを話していたり、雑誌や自分の言葉でネガティブな部分が見え隠れしてて。

 

そんな大我くんのステージの上と中身のギャップが好きなのかな、と今日泣いちゃった姿を見て改めて思った。自分もネガティブすぎるくらいネガティブで、さらにそれを人前にわかりやすく見せてしまう性格なので、大我くんみたいな生き方を見習いたい…

 

大我くんの現場に行ったり雑誌を読んだりテレビで観る度に、この人以外にこんなに必死になれないと思うので、これからもこの気持ちが続く限りはずっと応援したいな。

とにかく今日はそんな大我くんの感情がぶわっと溢れた瞬間を見て、なんだか忘れられない日になりました。しばらくは気を抜くと今日を思い出して泣いちゃいそうなので、気を引き締めて生きる

 

 

大我くんがこの作品に出会えて、初めての主演舞台がこのBOSS CATで本当によかった。そう思える舞台でした。共演者も、監督も、制作スタッフの皆さんも、関わってくれた全ての人にありがとうございますという気持ちです。

 

こんなにやりきった感がすごいのに、来週からはサマパラが始まってしまうので感情が追いつかなさそう…来週も楽しみです。

 

大我くんが明日からも頑張って生きてください、と言ってくれたので、明日からも頑張って生きます。

 

 

おわり